今回、北陸内観研修所において、9月20日から9月27日までの7泊8日の集中内観を受けさせていただきました。
その目的を、一言でいうと、魂というか、心の洗濯をするということでした。
20日の午後から、27日の朝の座談会まで、スマホを預けました。
その間、朝は、午前5時に起床して、午後9時に就寝するという毎日でした。
7日間、ついたての中の半畳ほどの空間で、心の内側をみて、(1) お世話になったこと、(2) して返したこと、(3) ご迷惑かけたことについて調べることを、ひたすら繰り返して、内観し続けました。
今回の内観では、昨年9月とは異なり、子供たちに対する内観をさせていただきました。
内観の創始者、吉本伊信先生は、「子供に対する内観ほど難しいものはない」とおっしゃっておられました。
親は子供に対して、してやっているという意識があるからでしょう。
親は子供に対して、してやっているという意識があるからでしょう。
私には、長女、長男、次男の3人の子供があります。
年の順で、長女→長男→次男と順々に内観をしていくうちに、彼らを非常に傷つけてしまっていたことが分かってきて、本当に申し訳なく思いました。
3人の子供たちは、両親の離婚というとても辛い、耐えがたい出来事を体験しているにも関わらず、グレたり、登校拒否をすることもなく、無事に育ってくれました。
「親はなくとも、子は育つ」と、何気なく話していた自分が恥ずかしく思いました。
彼らに対する内観をすると、想像を絶するほど、彼らが傷ついていたからです。
別居が始まり、離婚が正式に成立し、半年以上たって、2ヶ月に一度の面会で、長男に再会した時、次のように言ってくれました。
「お父さんはどうやってご飯を食べていたの?」
彼は、半年以上、毎日毎日、父親の私がどのように暮らしているのか、心配してくれていたことが、容易に分かりました。
次男は、大人になってから、彼女と二人で、家にやってきた時、幼かったころ、兄と実家に来て、祖父母に抱かれたりしている写真を見せても、自分がどれか分かりませんでした。
彼女が、「これじゃないの。すぐ分かった。」といって、指をさしても、ピンとこない様子でした。
彼は、「小さいころのことを、よく思い出せない。」というのです。
お父さん子の彼にとって、父と別れることは、どれほどか、辛いことだったのでしょうか。
長女は離婚時、小学4年生でした。
彼女は、家に戻ってきてから、しばらくは弟たちを、よくヒステリックに怒りました。
家に戻って、1年ほどしたら、ようやくそういうこともなくなり、落ち着きました。
離婚によって、子供たちが被った影響は、年代や個性による違いがあるものの、それぞれがとても大きく根深いものでした。
内観時間の中で、彼らに心から詫びて、今更ながら、傷ついた彼らの心が癒されるようにと、祈りました。
私は子供たちと再会を果たした時、舞い上がっていて、表面的には、スクスクと素直に成長した姿を見て喜ぶだけで、その裏にあった彼らの苦悩や、ご苦労を、窺い知ることができませんでした。
自分の内面世界では、子供たちの心の傷に、光が当たることはなく、隠蔽されていたのです。
自分の内面世界では、子供たちの心の傷に、光が当たることはなく、隠蔽されていたのです。