昨日(11月4日)、詩吟の演奏会のリハーサルがありました。

 

 

そして、今日(11月5日)は、演奏会の本番です。

そのため、朝早くから、名古屋駅の近くにあるウインクあいちに、午前8時に集合することになっています。

そのため、今日はとても目まぐるしく、忙しい日です。

私は、この詩吟を趣味として、約10年になります。

詩吟という趣味は、とても奥が深いものがあります。

その理由の一つとして、まず漢詩を理解することが必要です。

漢詩は、中国の唐の時代より以前に、作られたものからあります。

李白、杜甫、白楽天は代表的な漢詩の作家であり、高校の古文・漢詩の時間に学ばれた方も多いと思います。

そして、詩吟は漢詩に音楽の節を付けたものなので、音程を正確に吟ずる必要があります。

そして、呼吸法というか、発声法というか、詩吟独特の歌い方をマスターする必要があります。

(1) 漢詩の理解、(2) 音程、(3) 発声法の3つ揃って、上手な吟になります。

10年間趣味としてやっても、まだまだ道半ばというように思っています。

さて、今回、この演奏会の昼食係をしているので、その仕事も結構大きな負担でした。

リハーサルと本番の日の2日間で、依頼する弁当の数は、500食近くになります。

その弁当を何時に、どこの部屋に、配達してもらうかを集計して、注文しなければなりません。

その仕事と並行して、毎週のように、詩吟の練習日があったので、この1ヶ月は多忙を極めました。

ようやく、今日の演奏会で、それが終わることになるので、正直なところホッとしています。

この演奏会には、詩吟とストーリーを組み合わせた“構成吟”という、出し物があります。

今回の“構成吟”は、夏目漱石がテーマです。

また、この“構成吟”のストーリーで、改めて夏目漱石の人生を学ぶことができました。

夏目漱石というと、「坊ちゃん」「吾輩は猫である」、という小説を書き、芥川龍之介の師であるということは、よく知られていると思います。

しかしながら、それは漱石の一面で、日本人で、それ以上の夏目漱石の生涯を知っている人は、とても少ないと思います。

漱石は小説家としてではなく、漢詩、俳句の作家としても、多くの作品を残しています。

この構成吟では、多くの漱石の漢詩、俳句に詩吟の節をつけて、詩吟を創作して吟じることになります。

 

私は、今回の演奏会の構成吟を通して、漱石の知られざる一面を、知ることができました。

同時に、漢詩と詩吟の奥深さを、より深く感じることになりました。

日本独特の文化の一つである詩吟が、これからも、後世に受け継がれていって欲しいものです。  (黒川 記)